貧血の中でも鉄欠乏性貧血、悪性貧血などは鉄やビタミンの欠乏による貧血なのでご存知の方も多いでしょうし、聞いたことがある方も多いでしょう。
では、溶血性貧血はご存知でしょうか?溶血性貧血とは赤血球が破壊されることで起こる貧血のことなのです。
赤血球を破壊される貧血と聞いてもあまりピンとこないと思います。実際に赤血球が血液中に含まれているのは知っていてもどんな役割をしているのかなど細かいことは分からないことが多いかと思います。
今回は溶血性貧血について5つに分けて紹介したいと思います。普通の貧血とは少し違っている溶血性貧血!しっかり知識をつけてください。
その1:そもそも溶血性貧血ってなに??
そもそも貧血とは、赤血球やヘモグロビンが血中から不足して起こることが原因とされています。
赤血球やヘモグロビンは酸素を身体中に運んでくれる役割があるのです。そのため不足してしまうと身体の中に十分に酸素が運ばれず、頭痛やめまい・倦怠感・動悸・息切れ・食欲不振といった症状を招いてしまうのです。
では溶血性貧血とは何か?
溶血性貧血は、赤血球が破壊されて起こってしまう貧血なのです。
元々赤血球の寿命は4か月程といわれており、酸素を運ぶ仕事を終えると寿命が来てマクロファージという貪食細胞に処理されてしまいます。まれに早期にマクロファージに食べられてしまうこともあるようですが、溶血性貧血では何らかの要因が起こり赤血球が破壊され続けて起こる貧血なのです。
その2:溶血性貧血の症状とは??
黄疸(おうだん)がでる
溶血性貧血では黄疸の症状がみられます。黄疸は皮膚や粘膜の色が黄色になることです。赤血球の中にはヘモグロビンが含まれているので赤血球が破壊されるとヘモグロビンも分解されることになります。このときにできるのがビリルビンという物質で、これが血中に増えるために黄疸の症状が現れるようです。
脾腫(かんひしゅ)
溶血性貧血では脾臓が腫れることがあるようです。脾臓には赤血球を破壊して処理する働きがありますが、異常な働きをすることで脾腫が起こるようです。この結果、腹痛や背中の痛みを引き起こすこともあるようです。
全身倦怠感
溶血性貧血では発熱・悪寒・脱力感などの全身倦怠感が起こります。この状態がさらに進むとショック状態に陥り命の危険にさらされることもあります。
その3:溶血性貧血に原因はあるのか?!
原因としていくつかあげてみたいと思います。
- 自己免疫疾患溶血性貧血の場合
- 遺伝性球状赤血球の場合
- 遺伝性楕円赤血球症の場合
- 脾腫がある
- 赤血球に物理的付加がかかる(過剰なスポーツや高血圧など)
- G6PD(グルコース-6-リン酸脱水素酵素)欠乏症の場合 など
赤血球を大量に破壊する原因としてはこのようなことが考えられるようです。遺伝性や自己免疫疾患の一つにも溶血性貧血はあげられているようです。
その4:溶血性貧血の治療とは?!
脾臓を摘出する
脾腫が原因になっている場合は手術で脾臓を切除する方法があるようです。遺伝性の溶血性貧血等でも脾臓が原因の場合には同様の処置が行われることがあるようです。
薬物療法を使用する
溶血性貧血の原因によって薬を投与することが有効のようです。種類によっては鉄の投与や、ステロイドホルモンなど様々のようです。
経過観察をする
溶血性貧血の原因にはストレスや身体の冷え、感染症などもあるようです。ですので、それらに気をつければ程度が緩和できるかもしれないということです。症状の状態によっては経過観察を選択できるようですね。
その5:溶血性貧血を予防するにはどうしたらいいのか?!
ストレスを和らげ、蓄積を避ける
特に自己免疫が原因の場合はストレスを軽減することが予防に一番とされています。感染症の予防や身体を温めることで症状を緩和できるとされています。
ビタミンEをしっかり摂取する
実はビタミンE欠乏でも起こりやすくなるといわれている溶血性貧血。ビタミンE の不足で赤血球は壊れやすくなってしまうようです。食事やサプリメント等でしっかり補いましょう。ビタミンEには抗酸化作用も含まれているので老化を防止することもできます。
- アーモンドや落花生などのナッツ類
- ひまわり油やサフラワー油などの植物油
- あゆやはまちなどの魚介類
- 小麦胚芽
- モロヘイヤ
- かぼちゃ
- 菜の花
- 卵 など
漢方を使用する
溶血性貧血では漢方も有効とされています。溶血性貧血を直接治療するということではありませんが、ストレスを和らげたり疲れをとる意味で漢方を使用すると身体の調子が良くなるようです。
さて、今回は赤血球を破壊してしまう?!溶血性貧血の5つのことを知ろう!についてお話ししましたがいかがでしたか。
あまりご存知でなかった方も、溶血性貧血がどういったものか少しはお分かりになったのではないでしょうか?
貧血にはいろいろなタイプがあります。女性だけでなく男性も貧血を起こします。鉄が足りなかったのかな?と鉄のサプリメントを摂れば良いが間違っていることだってあります。気になる方はしっかり病院で看てもらうことも大切かもしれませんね!
赤血球を破壊してしまう?!溶血性貧血の5つのことを知ろう!
その1:そもそも溶血性貧血ってなに??
その2:溶血性貧血の症状とは??
その3:溶血性貧血に原因はあるのか?!
その4:溶血性貧血の治療とは?!
その5:溶血性貧血を予防するにはどうしたらいいのか?!